2021年7月4日に受検した世界遺産検定1級リスタ試験。気が付けば試験から半月が立ってしまったが、当日の様子や手ごたえと自己採点の結果なんかを報告したいと思う。前回1級をギリギリ1発合格した時の勉強法は以下へ
<試験概要と経緯>
第44回世界遺産検定1級リスタ試験
・試験日 2021年7月4日(日)
・会場 大阪北(関西大学)
・時間 14:30~16:00(90分)
これまでの世界遺産検定の受検の道のりとしては昨年2020年の7月に世界遺産検定3級を、9月に2級を、12月に1級を受検しそれぞれ合格。なんとか1発合格でここまでやってこれた。
しかし前回の1級は145点と合格点ギリギリだった事や、合格率が普段より高かった事、たまたま正解していた問題も数問あった事から再度1級を受検することにしたのだ。
そして何よりも、リスタ受検で認定(合格)されると1級認定証とは別のリスタ認定証が貰えるから受けた、と言っても過言ではない。過去の受検の記事もあるので参考にして頂ければ幸いだ。
<会場の様子>
リスタといっても受検するのは1級。前回の1級受検会場で初めて行った大和大学と違い、今回は2・3級の受検の時と同じ関西大学だったので気持ち的に安心だった。
また、前回の1級の時に比べて若干受検人数も多く年齢層も幅広く感じた。 全体でざっと80~90人くらいだろうか、おじさんもたくさんいるし、自分の席の横は二十歳くらいの若い娘だった。
<試験の考察>
全体的な出題のされ方
今回の1級試験はSNS等では「難しい問題が多い」との感想が飛び交っていた。自分の感触としては前回12月に受けた時に感じた難易度とあまり変わらない様に思えた。てんで分からない問題もあったしスラスラと解ける問題も散見されたと感じる
ただ1級の問題の特徴として前回と今回、2回試験を受けて思ったことがある。それは問題の初めの方に難易度の高い問題が比較的集中していて、しょっぱなで出鼻をくじかれる、戦闘意欲を削がれる傾向にあるという事だ。
基礎知識、日本の世界遺産、海外の世界遺産と順番に出題されるわけではないことは過去問をある程度解いていれば知っていると思う。「テーマ」ごとに関連した遺産や基礎知識の問題が問われる という事が大事で今回の場合は
- 世界遺産委員会 1~5
- ユネスコ 6~11
- 登録基準 12~16
- 人間と生物圏計画 17~24
- 旧市街・古い街並を含む遺産 25~31
- 「テーマ」なし 32~54
- 文化的景観 55~61
- 生物・生態系に関連する遺産 62~67
- 保存・修復・復元 68~73
- 「テーマ」なし 74~80
- 世界遺産登録 81~85
- シリアルノミネーション 86~90
テーマの横の数字は問題番号である。 ざっと並べるとほとんどの問題がテーマに即して出題されている。遺産ひとつひとつの問題点や特徴などをカテゴライズして横のつながりでまとめていくことが重要だと改めて感じた。
基礎知識
世界遺産委員会やユネスコに関する問題は定番として細かいところを含め複数題出題された。他にも「生物圏保存地域」という事項に絡んだ問題が4問ほど出題されている。他には推薦書に関する問題やアップストリームプロセスにつての説明を問われたりする問題が出題された。
また海外の無形文化遺産やユネスコの歴代局長の知識を問われる問題など、テキストに記載されていない問題もいくつも出題された。自分自身テキストに記載がない問題は結構点を落としている。
日本の世界遺産
個人的には一番しっかりと点数を稼ぐことが出来た分野だ。21問中19問が得点に結びついた。 肌感的にはテキストの内容を熟読しておけば8割~9割の問題は解ける、これは断言してもいいと思う。
例えば屋久島に関しては「遺存固有」が答えとなる問題が前回の12月の1級試験の時と同じような問題文で出題された。
ただ、法隆寺で2021年(今年)に行われたことを問われたり、古都奈良の文化財の保護・保存に関する最近の出来事を問われたりと直近の遺産に関する時事問題も出題されている。1~2割はかなり難しい問題が混じっている事に注意だ。
海外の世界遺産
世界遺産大事典には遺産によっては5行くらいの解説で終わっているものも多数存在する。面積にして見開き1ページの6分の1ほどで写真もない。自分はこのような遺産のことを勝手に「5行遺産」と呼んでいるのだが、今回の試験ではこの5行遺産からの出題が多かったように思う。具体的に出題されたのは
- 書院:韓国の性理学教育機関群
- ゴンバデ・カーブース
- シンハラジャ森林保護区
- ワロン地方の主要な鉱山遺跡
- スレバルナ自然保護区
上記の5遺産。前回12月は「クリスティンフェル:モラヴィア教会入植地」だけだったはずなので結構数が増えた印象だ。“テキストの隅々まで読む”という教訓が身に染みた。 特にゴンバデ・カーブースは登録基準を問われる問題だった事が印象的だ。
(※「5行遺産」というのはあくまでテキストに准じて試験対策用にカテゴライズして呼んでいるだけで、個々の世界遺産を差別・区別化しているわけではないのでご了承頂きたい。)
<自己採点>
今回の採点結果は158点だった!
という事で今回のリスタ試験も合格することが出来た。 マークミスがあってもさすがに18点も下がることはないと思うが正式な結果発表を待つことにしよう。
しかし、2度目の受検なので170点くらいは欲しかった。まだまだ勉強が足りない。今回はひょっとしたら合格点が調整されて130点台になる可能性もあると思う。
<感想まとめ>
試験時間の半分、45分を過ぎたところでまだ試験問題の半分も解けていなかった。焦って少し急ぎ足で最後まで解き終え、何とか最終的に10分前には全て解き終えたのだが、見直しをしていると解答を間違えてマークしてるところが2か所も見つかった。
全体の考察でも触れたが、このように問題の前半に難しい問題が並んでいると様々な弊害が出てくる。 テキスト外の問題、時事問題、5行遺産、難問が散りばめられていた試験だったようだが8月末に郵送されるリスタ認定証を楽しみにしよう。
そして次回はいよいよマイスターに挑戦しようと思う!
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