発熱外来の現状。熱→PCR検査→コロナ陽性まで

 本当に久々の更新となってしまったが、それがこの話題とは、なんとも言い難い気持ちだ。しかし、昨年4月に発熱した時と違い今回はPCR検査でコロナ陽性。そして前回から約1年経って垣間見た医療の現場の断片や、このタイミングで体調を崩した際の行動の仕方等、現状を報告したいと思う。

それは体の違和感から始まった。

 2022年2月。今現在,日本ではオミクロン株が大流行中。 全国の新規感染者数は連日1万人を超え、医療現場は再びひっ迫の危機にさらされている。

 そんな最中の2月2日夕刻、膝や手首の関節に妙なピリつきを覚え体温計を取り出し計測すると37.7度。平熱が35度台後半の自分には十分な発熱だった。
 その日は22時半という普段ではありえないくらい早い時間にベッドに入り眠りについた。

 2月3日朝、目が覚めた時点で体が重い。全身の違和感と悪寒、関節の痛みなんかがあった。熱を計ると38.6度、すぐに去年PCR検査の相談をした近くの町医者に連絡する為HPを確認する。


「現在当院では発熱外来を受け付けておりません」

 HPのお知らせにそう記載されていた。そう、つまり現在、発熱外来を受け付けている病院とそうでない病院が存在しているということだ。「発熱外来」という言葉すら今覚えたぞ。ということで急いで “コロナ・発熱外来・病院” と検索。
 初めに出てきた地方自治体のHPには、かかりつけ医がない場合の相談窓口「発熱等受診・相談センター」にまず連絡するように記載があったので電話をしたが、、何度かけても話中だった。(たくさんの人が今発熱外来で同じように彷徨っているという事だ。)

  その日は熱も高く、あまり頭も回らなかったので安静にと何度も寝たり起きたりを繰り返していたらもう夕方に。再度相談センターに電話をすると今度は繋がった。「ネットが出来るなら、発熱外来を受け付けてくれる医療機関リストがHPに載ってるからそれを見て病院に連絡してください。」との事だった。
 てっきりどこかの病院を手配してくれるのかと思っていたらそう甘くはなかった。。というかその医療機関リストを最初から調べて直接病院に連絡すれば早かった!


 そんな事を思いながら発熱外来可能な病院に連絡する。時間はもう17時過ぎだ、この時間以降受付けてくれる病院は少ない。病院にもなかなか電話が繋がらない。やっと繋がるも「本日外来予約は埋まってしまいました。」との事。

 結局この日は諦めて次の朝一で電話することにした。寝る前の体温は38.0度だった。

病院の外での診察

  2月4日の朝。9時になると同時に発熱外来可能な病院に連絡、しかしなかなか電話も繋がらなかった。かけ続けること15分、ようやく昼からの予約が取れた。2月2日夕方から約1日半、やっと診察にこぎつけた。。

  しかし、発熱外来の患者は病院の外で待機する必要があるらしい。その日は徒歩での外来はもう満員で車での来院になった。

 病院の裏口にある駐車場、ここで待機。そう発熱外来患者は病院の建物にすら入れない。なんと病院の建物の外で診察することになるのだ。

裏口の扉にはよく見ると「面会禁止」の張り紙が。扉は内側から鍵がかかっている。

 駐車場について病院に連絡を入れる。しばらくすると裏口の扉の向こうから、鍵を開けて病院の関係者(事務の人?)が出てきて車の窓越しに熱や酸素濃度を測定される。そうするとまた建物内に戻ってゆく。

 今度は医師から直接電話があり電話で簡単な問診があった後、駐車場に医師が現れて症状の確認とPCR検査キットを手渡される。昨年4月に実施した時と同じ唾液検査だった。(昨年の記事はこちら)

 その後車内で唾液採取を行う。そして今度は薬局の人から連絡がありわざわざ処方箋を届けに来てくれるという徹底ぶり。病院のスタッフさんや薬局の方の仕事量は半端ないだろう。。

車にのったままの問診 向かい側の車の様子

 向かい側の車でも同じように患者さんに対応している病院スタッフの人。なんだか申し訳ない気持ちになる。色々と感謝。

PCR検査の結果に2~3日かかるという。とにかくこの日は帰宅して安静に過ごした。

 ちなみに領収書や検査結果を受けた今後の過ごし方の案内等が記載されたプリントなんかが渡されたのだが、感染対策なのかすべてビニールにチャックされて渡された。金銭の支払いも同様に。 医療現場はずっと大変なんだ、そう実感した一日だった。

検査結果は陽性だった。

 翌2月5日、ついに熱も36度台まで下がった。そして夕方昨日の病院から連絡があり


コロナウイルス陽性と告げられた。

 医師の話では、今までは保健所から連絡があり指示に従ってもらっていたが、現在陽性者が多すぎて保健所からの連絡が行き届かないから、昨日渡した案内に従ってネットで情報を入力して自宅療養をして欲しいとの事だった。

 家族が一人同居しているのだが濃厚接触者としてのPCR検査の可否を問うと、検査キットにも限りがあるので症状がない同居人の場合は7日の自宅待機期間中に体調の変化がなければそれで終了との事だった。

今、コロナウイルスに罹患して感じた事

 今回感じた事がいくつかある。

 まず一つは今発熱外来を受診するだけでも大変だということ。受診したいと思った当日に受けられない場合もある事に注意が必要だと感じた。

 そして、陽性者だからと言って手厚い案内や保護はないということ。これはウイルスが日本でも今までで最も流行しており手が回らなくなってきている証拠だと思う。医療現場が悪いわけではないが、自分で能動的に行動し質問して対策を取らないといけないという事だ。

 そして医療現場(特に内科や呼吸器科)は常に大変だということ。そんな事はわかってる、と思うかもしれないが、なんとなくわかっているのと実際に対応している人と接するのとでは全く感じ方が変わる。医療機関に携わるすべての人に感謝したいと思う。

  2月2日に発症して翌日から10日間の自宅療養を経て2月13日に晴れて療養解除となる。現在まだ療養中なのだが、残りの日々を安静に過ごしたい。

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